ITエンジニア/デザイナ向けにオープンソースを毎日紹介

「社内のIT環境を改善して欲しい。でも予算は期待しないで」

2003年10月、当時転職したばかりだった筆者が社長に言われた言葉がこれです。その会社はネット専業広告代理店で、ばりばりの営業会社。当時はAdWords、Overtureといったいわゆる検索連動型広告が盛り上がってきた頃でした。当然その会社も追い風に乗って急成長していたのですが、IT環境が全く放置された状態だったのです。

良くあるケースですが、その会社においても幾つか選択肢がありました。当然ある程度の予算をかけて、外部業者に依頼する選択肢もありました。しかし会社が成長していく中で、設計に時間を取られすぎると随時変わっていく環境に追いつけなかったり、増員や改変の度にコストをかけていけるとはとても思えません。さらにベンダーロックがかかる可能性や、ビジネスの変化に合わせて最適な手法を選択できなくなる恐れもありました。実際、有名なSIer企業の見積もりをとりましたが数百万から数千万円と幅広く、そして一介の中小企業にはとても背負いきれない金額を提示された覚えがあります。

オープンソースに救いを求める

結果として筆者が求めたのがオープンソースだった訳です。その前職でもテキストエディタがxyzzy、FTPクライアントにFFFTPを使っていたり、サーバ環境もLinux + PHP(Turbolinuxを使っていました。PHPは当時バージョン3.x系だった覚えがあります)だったりと一部においてオープンソース・ソフトウェアを使っていたのでその呼び名自体は覚えていました。とは言え当時の感覚としてはごくごく一部のソフトウェアがオープンソースであるか、Linuxの中で提供されているソフトウェアがオープンソース(viやemacsなど)なんだろうくらいのイメージしか持ち合わせていませんでした。

そんな状況の中、筆者がオープンソースについて調べ始めたのが2003年11月くらいだったように思います。ディストリビューションをRHELにしてApache + PHP + PostgreSQLを乗せて、その上で動くソフトウェアを色々試していました。PukiWikiを使って社内の情報を集約したり、ペンギンオフィスというグループウェアの導入、Linux上の認証情報をOpenLDAPに統合してグループウェアやSambaからもOpenLDAP経由の認証にすることで1つのパスワードで全システムの認証が行えるようにといった仕組みを構築していました。

MOONGIFTのはじまり。一番最初の記事は…

Livedoorブログ版。ここからはじまった。

その際、ほぼ毎日オープンソース・ソフトウェアを調査していく中でせっかく苦労して調べた情報なのだから、Webで公開すれば誰かの役に立つのではないだろうかという思いが筆者の中で芽生え始めてました。奇しくも当時はブログブームが日本でもはじまったところで、情報を発信できる環境が整いつつありました。そこで早速ライブドアブログに登録して発信を開始したのがちょうど10年前の今日、2004年01月30日だったのです。

調べてみたところ、何と当時のブログがそのまま残っていました。記念すべき第一回目の記事はPHP-Nukeです。記事の書き出しがお次は〜ではじまっているところ、筆者の記憶違いでなければLinux自体を最初に書いてその後PHP-Nukeだったような気もするのですが、ブログを見る限りはPHP-Nukeが最初でいいのでしょう。その後xoops、phpGroupware、MySQLと書かれています。前述のPukiWikiは2月13日に紹介しています。この辺りは実務で実際に試していったものを紹介していた覚えがあります(つまり会社を実験場にしてphpGroupwareなどを導入し、結果としてうまくいかずにペンギンオフィスを採用した訳です)。そういったトライ&エラーの集積場としてはじまったのがMOONGIFTなのです。

おまけ(先日のアンケート結果)

先日MOONGIFT上にてオープンソースの利用実態アンケートを行いました。MOONGIFTで行っていますのでオープンソースに対するアクティブ率は相当高いと見てください。アンケート回答数は61です。

まずはオープンソース・ソフトウェアを利用している否かについて。

ほぼ全ての方が使っていると認識しています。オープンソースは十分に浸透しているということでしょう。

次にオープンソース開発に参加しているか否かについて。

残念ながらがくっと落ちて約3割の方しか参加していません…。もっと参加しましょう!

次は利用している場所です。

社内利用が一番多くなっています。開発補助や社内サービスで使っているイメージですね。では実際にどういった分野で使われているかです。

圧倒的に多いのがプログラミング言語、データベース、サーバOSとなっています。つまりLAMPスタックなどで使われている姿が思い浮かびます。jQueryなどのクライアントサイドでの利用も進んでいます。

なぜ使うかについては下のグラフです。

無償であることが最も大きいメリットで、コミュニティも次に上がっています。開発に参加できるがやはり少ないのが残念ですね。

逆に不安要素としてはライセンスが大きく問題視されています。やはりオープンソースとライセンスの複雑さは切っても切れない関係にあるようです。ビジネスユースが進んでいることもあって、SLA/保証やセキュリティについても若干注目が高まっているようです。

皆様、ご協力ありがとうございました!

次は特別寄稿:センチメンタル・ジャーニー ~OSSはまだ16だから~(小飼弾氏)です。小飼弾さんによる特別寄稿です!


10周年記念特集!「オープンソース×10年」

 

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